○○商店のとある一日⑥ 感謝

たくさんの街の方々のご協力で、この作品は生まれました。
本当にありがとうございました。
交わした言葉、時間は何にも代え難い財産。今後も作品制作に、ダンサーとしての活動に活かしてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
そして今回ドラマトゥルグ・ダンサーとして参加してくれた田添にも心から感謝します。ありがとう。

また作品を観ていただく日が来ますように、進んで参ります。
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スペシャルサンクス
角野史和((有)スタヂオカタリスト)、古舘嘉一(旭屋ガラス店/本町ものづくり工房)、中村雄二郎(中村美術館)、秀子さん(メリット)、森岩英雄、紺社さん、中川さん、浦井さん、boozoさん、DANCE BOX 

  

    
    
    
 

◯◯商店のとある一日 ⑤ さかのぼるつながり

私はカフェや喫茶店を訪れるのが好きです。珈琲も好きだけれど、その空間で過ごす時を楽しみに行っているといったほうがいいかもしれません。

そんな私の心のオアシス、新長田にある喫茶店、メリットさん。新長田に住んでいた時に出逢い、初めて作品を発表した日も、2回目にソロ作品を発表した日もそこで時を過ごし舞台にのぞんだ思い出の場所。今回リサーチをしている途中に、お母さんの顔が見たくなって伺いました。私が元商店を題材に作品を作っていたこと、メリットさんの近くの公民館前でパフォーマンスすることを知っていたお母さん。

色々話す中で、メリットのお母さんと元商店のおばあちゃんは昔からの知り合いだということがわかりました。そして、私と田添が元商店で見つけたコーヒーミルは、30年くらい前にメリットさんから元商店のおばあちゃんが購入したものだということもわかりました。

私と田添は、きっと元商店の人は珈琲が好きだったに違いない、などと想像していたのですが、ほんとにそうだったようです。料理なども新しいものをよく作るとてもハイカラなおばあちゃんだったと聞きました。

20年以上、ずっと空き家の中に眠っていたものが、私が大切に思っている場所から買ったものだったこと、そして、それが中にあった建物自体にもとても興味を持ったこと。なんだかめぐりめぐってやっと繋がったような、マトリョーシカのような。ちょっと幸せな気持ちです。

メリットさんでは、今回、パフォーマンスの前に映像制作の場所として使わせていただくことになりました。三回目の作品発表前もまたここに来れることが嬉しく、そしてお母さんのご好意に感謝。

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◯◯商店のとある一日 ④ かたちづくる

今回屋外でのパフォーマンスということで、何が必要で何が不必要なのかをとても考えています。どんな物と身体がそこに在ることを選択するのか。

田添とも話し合い、こんな物があったらいいなーという案がありました。でも果たして、どうやってそれを手に入れるのか。。
つくりたい!となったとき、まちを歩いていて出逢った本町ものづくり工房の古舘さん(旦那様)がつくった素敵な家具を思い出し、一緒につくっていただけないかとお願いしました。古舘さんは旭屋ガラス店の店主さんでもあり、ステンドグラスの作家さんでもあります。快く承諾してくださり、一緒につくることに! といっても、私は中学の技術の授業で時が止まっており、軍手をいち早く装着するも、やんややんやしながら見守るばかり。田添がお手伝いし、古舘さんがどんどん作業を進めてくださいました。

作業しながら今のお仕事をされるようになった経緯や、奥様との馴れ初めなど色んなお話をして、こういう時間は何にも代えがたいなーと。
作品をつくろうと決めたことでこうやってできたお話もあって、作品に感謝です。

そして、目に見えない何かや、目に見える物質的なことをかたちづくっていけることが、自分たちの仕事の醍醐味だなとあらためて感じた、そんな一日でした。

11月29日(土)、古舘さんが作ってくださった何かと共に私たちは神戸、新長田に在ります。

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◯◯商店のとある一日 ③ たどりつくまで

作品が起こる(起こしたい)場所がどんなところがいいのかをずっと考えていました。

今回、その場所を探すにあたり、(有)スタヂオ・カタリスト 角野さんにご協力いただきました。まちを一緒に歩いては、私たちのことを地元の方に紹介してくださることから始まり、イメージに合う場所を色々ご提案くださるなど、とてもお世話になりました。作品が望む場所でも、逆に場所が作品を望まなかったりと、難しさを感じながらも、今まで知ることがなかった景色を見ることができる毎日がとても刺激的でした。何かをストックしていくような、そんな気持ち。

そんな毎日を過ごしながら、やっとたどりつきました。

そこは住宅が密集する中にある、公民館前のスペース。私たちはここで作品を起こすことを決めました。

たどりつくまでに、地元の方に教えてもらったカフェシャトー。
今度は一人でも来れそうです。

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◯◯商店のとある一日 ② まちを歩いて

10月16日からスタートした私たちのリサーチ。まちを歩くことで、初めての場所や人、そして以前から行ってみたいと思っていた場所に偶然出逢うことも多々。

そこには、素敵なご夫婦の制作の場がありました。中村美術館さん。

ご主人は 描くこと、つくること、生きることを本当に楽しみながらずっと模索してきた方。そしてそれをしっかりサポートしているお母さん。

作品には、たっぷりの優しさと、変わることの無い強さがありました。

「◯◯商店のとある一日」では、そんな変わること無い強さや、逆に変わっていくことの強さも作品の大切な要素になりそうです。

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◯◯商店のとある一日 ① はじめに

みなさん、こんにちは。
振付家、ダンサーの木村玲奈です。

今回きたる2014年11月29日(土)にNPO法人DANCE BOXさん主催の「みんなのフェスティバル」フリンジ企画 街角・みちみちパフォーマンスに参加させていただくこととなり、神戸 新長田の街の中で作品を発表します。
http://minfesnagata.wix.com/minfes#!reinakimura/c1em7

この日は劇場 Art Theater dB 神戸にて『コンテンポラリーダンス@西日本版』がAプロ14時〜、Bプロ16時半〜、Cプロ19時〜とあり、たくさんのダンスが神戸 新長田にて発表されます。フリンジはその合間の時間に行われ、こちらにもたくさんのアーティストが参加します。私もその中の一人で、18時〜18時半あたりに作品を発表しております。パフォーマンス場所などおってこちらにもアップいたしますね。

タイトル
『◯◯商店のとある一日。』

振付: 木村玲奈
ドラマトゥルク: 田添幹雄
出演: 木村玲奈 田添幹雄

今回は2012年から自作品にダンサーとして参加してくれている田添との作品制作を試みています。

本番まであと一週間くらいと短い時間ですが、この作品について日記を書いていこうと思いますので、覗いてみてください。

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私が新長田の街中にある、ある建物に出逢ったのは2012年10月。新長田に住んでいた時でした。なぜその建物に惹かれたのか、いまもずっと考えています。漠然と、いつかこの建物にまつわる作品をつくりたいと願っていました。今回街中での作品をと聞いた時、2年後にこの時間が来たかーと思いました。嬉しい限りです。

ある建物は元商店でした。
地震のあと20年以上もそのままであった建物。

10月から私は神戸に滞在し、田添と共に、たくさんの方のお力をお借りして、その建物について調べ始めました。そしてどういった形で作品を発表するのか、場所の問題や提示の仕方も 共に考察していきました。協力してくださっている方々、本当にありがとうございます。

ずっと街にあった普通の風景。
それがその瞬間、すこしだけいつもと違う特別な場所になる。そんなことが起こったらいいなと現在絶賛クリエーション中です。

またひとつひとつ記していきます。
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